素晴らしき未来へ
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「いやぁ、本当にいい試合でしたね!」
試合が行われた体育館から3人の高校生が自宅に帰る為に歩いていた。
「そうだよねぇ、最後のシュートは凄かったよミナ!」
3人の中には、最後にシュートを決めたミナがいた。
神楽ミナ。
普通の女子高生であり、バスケ部に所属している。
バスケをしている時は、長い髪を後ろで結んでいる。
「本当にミナさんかっこよかったですよ!」
「本当。よかったね、ミナ。」
『いや、私はかっこよくないよ。』
ミナは友達と後輩の言葉に苦笑していた。
「とにかく!今日優勝したお祝いにさ、カラオケ行かない?」
「いいですね!私、ミナさんの歌聴きたいですし!」
「本当いい声だもんね!ねぇ、ミナ行くよね?」
友達がそう言ったが、ミナから返事が無かった。
「ミナ?」
『……え、あ、何?』
「大丈夫ですか?」
『大丈夫。最近ちょっとボーッとしてるんだ。』
「きっと疲れが溜まってるんだよ。今日は家で休んだ方がいいよ。」
『そうするよ。』
「あーあ、ミナさんの歌声聴きたかったなぁ……」
『また歌ってあげるよ。』
「約束ですよミナさん!」
『分かってるって。じゃあ、またね。』
「また明日ね。」
「お疲れ様です!」
ミナは2人と別れて、家に向かった。
この後起こる事など、彼女は気付くはずもなかった……
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