読み物
□よつぎハロウィン
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よつぎラグジェリー
「鬼いちゃん、trick or treat。ハーゲンダッツちょうだい」
「断る」
「なんだよ鬼いちゃん。一刀両断とはつれないね、悪戯されてもいいのかい?」
「むしろ、お菓子をあげるから悪戯して欲しいくらいだな」
「そう。僕はその事に突っ込んであげないけれど」
「そもそも家にハーゲンダッツなんて無いぞ」
「じゃあ買ってくるからお金ちょうだい」
「主旨が変わってる…とりあえず、駄目だ。斧ノ木ちゃんにアイスをあげると忍まで便乗しちゃうからな」
「学生さんはお財布が淋しいんだね。じゃあ、仕方ないね」
その日の夜
「ちょっとお兄ちゃん、私のパンツ知らない?上下揃わないんだけれど…」
「なんで僕が月火ちゃんのパンツの場所を知ってるんだよ」
「んー、どこかなあ」
「部屋、ちゃんと探してみろよ」
「そうする…」
「ちょっとお兄ちゃん!!」
「な、何だよ月火ちゃん」
「何でお兄ちゃんの部屋に、私がUFOキャッチャーでとってきた人形があって、その子が私のパンツ穿いてるのよ!!」
その日から我が家の冷蔵庫にはハーゲンダッツが常備されるようになりましたとさ
<お菓子くれないなら>
20121031
*修正20130108