LongstorY

□チガイ。
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夕食を食べ終えて風呂の用意などを始める。


「今から風呂沸かすから、お前は皿洗いとかしてて。」


美智瑠に皿洗いを頼むがなかなか動こうとはしない。


まさか、したことないとか…。


あり得るぞ。だってすごいところの息子なんだろ?メイドとかがいて、やろうとしたら、駄目だって叱られるとか…。


動かない美智瑠を無視して、晃は風呂掃除を鼻唄混じりにしていた。


すると突然台所の方で皿が割れる音が響いた。


「な、なに?もしかして皿割った?!」


晃は急いで台所へ向かった。底にはぽかんと割れた皿を見つめている美智瑠がいた。


「あー。割っちゃったか、もしかして皿洗いとかしたことないの?」


「無いわけがない!俺だってこれぐらいのこと…。」


美智瑠は向きになって言い返してくる。どうやら晃の考えは図星だったらしい。


美智瑠は割れた皿を片付けようと、皿に手を伸ばした。


「あっ馬鹿!素手で触るなって!」


晃の忠告は遅く美智瑠は指を切ってしまった。


「痛い。」


「痛いじゃねーよ。さっさと洗わないと…。」


晃は美智瑠の手を掴み水で血を洗い流した。


「消毒液は…と、あれ?きらせてる?」


滅多怪我しないから入って無かったんだな…。


「別にこれぐらいの怪我なら、平気だ。」


美智瑠は、大丈夫と云うように手を振って見せた。
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