テニプリDream

□君ノ居ない世界
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『景吾・・・』

『何だよ』

『私のこと好き?』

『なんだよ今更・・・』

『なんでもないよただ聞いてみただけ』

『・・・・・』

『もし私の命が1ヶ月も無いとしたら
景吾は私になにをしてくれる?』

『さぁな・・・そのとき次第だろ 』

あの時
きちんと伝えておけばよかった

どうしてあの時
答えておかなかったのだろう・・・

名無しさんは自分の命が短いことを知っていたのだろうか・・・
だとしたら・・・・

きちんと『好きだ』という言葉を
伝えればよかった

今なら言える

「名無しさん・・・好きだ・・・」

俺は小さく呟いた。

コンコンとノックが聞こえる

「景吾坊ちゃま、姫様からの手紙です」

俺は
すぐに手紙を受け取り
封筒をあけ
手紙の内容をみた。

―景吾へ―

この手紙を読んでるってことは
私はこの世に居ないんだね・・・

最後に景吾から好きという言葉を聞きたかった
でもその言葉はもう聞けないね・・・
私は景吾のこと大好きだよ
死んでもずっと・・・
永遠に彼方を愛し続けます

―名無しさんより―

「名無しさん・・・・ごめんな・・・」

俺は手紙を握り締め
泣いた

泣いたのは
何年ぶりだろう・・・

名無しさんの居ない世界なんて・・・
名無しさんにずっと笑っててほしかった
でももうその笑顔もみれない

俺はいつも失ってから気づくんだ・・・

―君ノ居ない世界なんて・・・―

  ―END―
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