BOOK
□闇
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ですが………
あなたは初めからそれを知っていましたね?
私や、信長公の妹君は、「それ」から逃れたくて必死だというのに。
あなたは、最初から、人は独りだと知っていましたね?
そして、「それ」から逃れる術などない、ということも。
あなたは、それを根底において生きていますが、
決して見つめようとはしませんね?
あなたは、それでいいのですか?
知らないフリをして、見ないようにしている。
違いますか?
そうではないのですか?
おやおや、そんな顔をしないで下さいよ。フフフっ……
始めに抉るようなことを言ったのはそちらなんですから。
いいですか?