BOOK
□闇
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私は、独りが怖かった。
独りを恐れていたのです。
独りは淋しい。
誰からも求められず、誰からも必要とされない
この苦しくて…悲しくて…淋しくて…恐ろしいんですよ…。
そんなものは生きていると言えない。
生きる意味を見いだせない。
だから…
私は人を殺したのですよ…。
それが私の唯一の出来ることですからね…。
戦で人を殺せば、それは英雄です。
信長公にも必要とされるかもしれないし、
なにより自分が生きている、と実感出来る。
そんなふうにささやかですが可愛い希望を持って生きていたのですよ……