BOOK
□絶対に嘘だ!!
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まだ……時間があるな。
立ち読みをするために、かすがはコンビニで何気なくファッション雑誌を手に取った。ペラペラとページを捲っていくと、男の子の本音トーク、というコーナーを見つけた。ついつい目がいってしまうのは、彼女が女の子だからだ。
そのコーナーに、
Q.二股かける女の子ってどう思う?
という質問があった。それについての返答を、かすがは何度も読み返してしまった。これも彼女が女の子だからであろう。好きな人の気持ちが少しでもわかるとうれしいものだから……。
A.二股かけてこようなんて女は大歓迎。こっちも遊びだし、向こうも遊びなら、後でややこしいことにならないでしょ?。似てるのだよねぇ〜。飄々としているところや、どこか冷めた答えかたが、自分のことを気にかけてくれる幼なじみにさ。
「私は二股なんてかけてない…かけてない…はずだ……」
だって自分が好きなのは上杉先生一筋で、あんな猿のことなんかどうも思ってない…。だから、二股ではないはず、いや、はずじゃなくて、絶対二股なんかじゃない!!
そう思っても、これは幼なじみが答えたものじゃないか、と読み返してしまう自分に腹が立つのはどう言い訳したらいいのか。
(私は、佐助のことが………好きなのか?)
あれから数回繰り返し読んで分かった…恋
あぁ早く…
会いたい。