BOOK

□闇と光
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「貴方も…兄様も…明智様も…市も…皆同じよ…同じ…」


まるで,人形のようで責められてなければ見とれてしまうくらいの美しい姫さん

だけど……

今は、違う………。


「冗談キツいよ姫さん。俺様はあんな変態でも魔王様でもないぜ?何を冗談で言ってるんだ…?」
「誤魔化さないでいいの………貴方は、同じだわ……」
「誤魔化してなんかないさ……」


姫さんは、とても綺麗な涙を流す……



「求めても求めなくても貴方は私達と同じ……光が眩しすぎる…光は闇を消してしまう………」

姫さん…あんた…何が言いたいんだ?

同じ……だと?

「何言ってるんだ?姫さん………」

美しい姫は、俺を真っ直ぐ見つめて言った…

「光と影は共存できないの…貴方は影……市と同じ……月は、闇を消すの……光輝く月で闇を消す……闇は何処にも行けないの…」

手を伸ばして俺を誘う。一人は、寂しい…二人でも三人でも………

じゃあ


四人だったら………


寂しくないかもしれないわ…


だから、



俺は、闇におちる……


光のない深い深い……

闇へ………
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