*ダダダダン。
□これで許す
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「シロって細いよね」
風呂に入ろうと思い、服を脱ごうとしたら、みなが横に立っていた。
「あ…ありがとう…?」
シャツを半分脱ぎかけているが、ずっと美南にまじまじと見られていて脱ぎづらい。
「みみ美南はお風呂入らないの…?」
「あー、いや、俺はあと10分後にアニメが待ってるから。」
「そうなんだ」
何かちょっと腕が疲れてきた。
美南君何だし、別に気にしなくていいよね。
「何?しろ一緒に入って欲しいの?」
「へ!?いや、そんなことないよ!?」
勢いでシャツをバッと脱いだ。
「いいよ、別に風呂用のテレビあるし」
でも見るんだね…
「別にいいってば美南君;」
「あらやだしろったら反抗期かしらっじゃあ風呂用のテレビ持ってくるね」
廊下をバタバタ走っていった。
「あっみな…くん…」
フッと目をそらしてすぐ前を向くと、もう美南がテレビとパジャマを持って目の前に立っていた。
いつの間に!?
「入ろ入ろー」
「あっうん」
ズボンのベルトをいそいそ外している一方で、美南はバサッと一瞬で服を脱ぎ捨てて、腰にタオルを巻いた。
ハヤッッΣΣ
「おそいよー」
「あっごごめん」
だけどなかなかベルトが外れない。
「かして」
「ごめんね…ありがとう…」
「あーらら、しろぐちゃぐちゃにしたでしょ」
「スイマセン…慌ててて」
ガチャっとベルトが外れた。
「ありがとう美南君!」
「いーよ、あ。もうオープニング始まってるかも」
そう言ってテレビをピッとつけた。
「あ…もう始まってた…」
「ごごごめんね!僕のせいで!」
美南がクスッと笑った。
「いーよ別に」
キスをした。
「っ美奈君!?」
「これで許す」
何て言い返せば良いか分からなかった。