06/08の日記

10:32
彼方 遠く
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今日も雲の流れが早い
太陽は木陰がないから影を落とさないね
震える小さな手を抑えながら言った一言
私の側にいて

君は何を想っているだろう
いつも寂しそうに笑う笑顔に
僕は惹かれて恋に落ちた
まともに見れない日々の想いに
気づいてやれなかったね

ごめんよ

理解出来ない気持ちには
ついていけず目を背けた
助けを求める細い腕を
僕は支えてやれずにいたんだ
もっと素直でいられたら
君を引き止める事が出来たかな
ちゃんと解ってあげられたら
君はまだ側に居てくれたかな

いなくなってちょうど1年目の春
無邪気に笑う時は隠した手をそっと広げ
愛らしいその小さな手と繋ぎ合わせた
僕らのほどけるはずない赤い糸は
いつの間にか指先からかすかにほつれていった

「何処にも行かないで」

君をどれくらい幸せに出来ただろう
何でもない様な会話を
いつも嬉しそうにする君
それに終わりが来るとも知らずに
今までを過ごしていたね

寂しさを強がる君に
大人になったと勘違いし
泣きかけた感情を殺した小さな胸に
僕は気づいてやれずにいたんだ
もっと解ってあげられたら
君を引き止める事が出来たかな
ちゃんと抱きしめてあげられたら
君はまだ側に居てくれたかな

長く澄んだ瞳に
光がない事気づいた時には
君の白い肌は更に青白く
雪のように冷たかった


君の笑顔

君の泣いた顔

君の怒った顔

前髪を触るクセ

全て残像になり思い出になってしまうよ
もっと触れていたかった
もっと一緒に笑っていたかった
ずっと抱きしめていたかった
君を無くしてからの日々は
淋しくて辛すぎるよ



此処から居なくなった君に
何もかも伝えよう
一瞬君が微笑んだような気がして
必死に涙拭き取り
君が消えたこの丘に
花を添えて笑ってみせる

今日でちょうど1年が経つんだね
これからもずっと忘れはしない
せめて心だけでも一緒にいさせて
僕の全てが終わってしまうまでは

笑ってみせて
君が好きだった
この青空の彼方へ

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