空と雲と雨と

□第一話
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ところ変わり、ここは真選組屯所……。



《隊長、準備万端であります!》

《よし、直ぐに行動を開始しなせぇ。失敗は許されねぇですぜィ?》

《あいあいさー!》



「何してるの、桜衣ちゃん…」

「あ、ザッキー!おっはよー、今日も地味だね☆」

「朝一番に言う言葉がそれぇぇぇぇぇ!!?」


山崎と仲良く(?)おしゃべりしている彼女こそ、巷で有名な『緇衣姫』である。

漆黒の髪に、黒色の瞳。
黒い隊服。
あどけなさが感じられる、少し幼い顔。

一目見ただけでは、誰もあの巷で噂の『緇衣姫』とは気が付かないだろう。



「…で、(もう一度)聞くけど桜衣ちゃん…。
君、何してるの?大量のマヨネーズを持って」

「うん、土方さんにマヨネーズをプレゼントフォー・ユーするの!!」

「…それさ…、パイ投げもといマヨネーズ投げなんてことするつもりでしょ」

「よく分かったねー!」

「どうなっても知らないからね、俺」

「はい!新品の最高級バドミントンラケット!!手伝ってくれない?」

「桜衣ちゃん何すればいいの、俺」



わずか0.02秒で緇衣姫…もとい桜衣は、山崎を味方につけた。

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