空と雲と雨と
□第五話
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「……へぇ〜、新一くんも苦労してるんだね」
「あの、僕新八なんですけど」
昨日結局沖田さんにぼこぼこにされ(第四話参照)、哀れに思ったのかどうかは知らないけど、土方さんが私に臨時休みをくれた。
ありがとう、土方さん。
直でマヨネーズをすすってさえいなければ、もっと最高だったよ。うん。
「桜衣さんて本当にあの『緇衣姫』なんですか?」
「そう言えばあったね、そんな設定が」
「設定とか言うの止めましょうよ。……まさか本当にいるなんて。噂しか聞いてなかったから」
「あははっ、まぁね……近藤sじゃない、ゴリラがあんまり外に出してくれないから」
「なんで今言い直したんですか」
「言い直すよ!!間違えたんだから」
「……僕…今、少しだけ近藤さんに同情します」
「あら?新ちゃん。そんなことしなくていいのよ?」
「あ、姉上!?」
微笑を浮かべながら表れた大和撫子美人さん。
うわ、綺麗。目の保養。
「あら、ありがとう」
「あれ?私今声出してたっけー」
「「口に出て(ました/たわよ)」」
今度から気を付けよう!!!
「へぇ、桜衣ちゃんがあの噂の『緇衣姫』なの」
「はい!!お妙様」
「あら、妙でいいのよ?」
「じゃ、姉御で」
「いいわよ〜、ふふふ」
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