*もしも皆が同じ学校だったら*
□Happy Sunday
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氷「パウリちゃんは週末はいつもあそこで勉強してるの?」
『はい、テスト前だけですけど。
というか、すみません家の前まで送ってもらっちゃって…』
キリのいいところでもういいですよ、と何回か断ったのだが、辰也さんは家まで送ると言って聞かなかった。
もちろん辰也さんと長い時間一緒にいれるのは嬉しいけど、やっぱり図々しいしね。
氷「気にしなくていいよ。じゃ、またね」
“またね“?
疑問に思いつつ、感謝の気持ちをこめて頭を下げる。
しかし不思議そうな態度が表に出ていたのか、辰也さんはあぁ、と納得したようにつぶやいた。
氷「来週も来ていいかな?」
…ん?
シナリオが理想的すぎて一瞬耳を疑った。
『そんな許可みたいなのないですよ…?』
氷「集中できなくて困るんじゃないかと思って」
『困らせたのはむしろ私の方ですから!私はすごく助かりましたけど、でもっ
氷「ふふ、オレは困ってないよ。
パウリちゃんが困っていないならよかった」
頭をポンポンと撫でられて続きの言葉が出てこなかった。
氷「そうしたら来週もあそこで会おう」
またね、と微笑む辰也さんにみとれてしばらく頭の中が真っ白だった。