読み切り〜弐〜

□猫の日
1ページ/1ページ



ある日の風間邸…


『さんはい!!』

「ニャン」

「えっ僕も?」

『うん』

「仕方ないなぁ。にゃん」

「…………」

『おら白猫鳴け♪』

「なぜ俺が白猫なのだ!!」

『他に居なかったからだよ。ちぃちゃん』


本日2月22日はにゃんにゃんにゃん。
猫の日である。
名無しさんは猫の王子と総司、とりあえず暇そうな風間3人を並べ猫の日を楽しもうとして居た。


「ワンッ!!」

『ハクの日は終わったでしょ〜』


『もぅ〜』と言いながらハクを撫で回す名無しさん。


「天霧!!天霧は居ないのか!!」

『天霧さんとヌイヌイは買い物で、千鶴と一と平助はまだ来ないし…さんはい』

「何が“さんはい”なのだ!!」

『だから鳴いてってば』

「俺は鳴くより鳴かせる方が好きだ」

「ニャ〜ン」

『王子どした?』

「お腹空いたんじゃない?僕おやつ持ってきたよ♪」

『総司には飴あげる〜』

「あっこれ美味しいんだよね〜」

『あたしも好きこれ』


















「………ニャン」

『…………』

「な…なんだ」

『ちぃちゃん今…』

「う…うるさい!!貴様が言えと言ったから言ってやったのだ!!」



スパーン!!



「風間先輩!!」

「ぬっなっ我が妻よどうした!?」

「風間先輩はかまってちゃんなんですね!!かまって欲しいと鳴くんですね!!」

「ち…違う!!何だ!!名無しさん!!なぜ我が妻が居るのだ!!」

『え〜千鶴がちぃちゃん猫みたいって言うから…ニャンと言わせたいなぁみたいな?』

「風間先輩もう1度!!」

「なっ!?…………ニャン」

『おぉちぃちゃん真っ赤だ』

「風間って普段積極的なのに…逆は弱いんだね(ニヤッ)」

『それにしても…』

「平助見たら死んじゃうんじゃない?」


平助が見たら死ぬ場面。
それは…


「風間先輩可愛いです!!興奮です!!」

「や…やめぬか…」


千鶴が風間に抱き付き頭をぐりぐり撫でている。


『千鶴は物好き過ぎる…』

「ちょっと名無しさんちゃん!!寝ちゃ駄目!!僕を1人にする気!?」


2月22日。
それは千鶴が風間に興奮する日。
または風間が千鶴に可愛がられる日。
どっちにしろ名無しさんは意識が薄れる日。


「名無しさんちゃん!!僕1人は無理だよ!!」

『……猫の日はきっとペットにおやつを沢山あげる日だな。鳴かせる日じゃないな…』

「それなんか死ぬ前の遺言みたいな言い方やめてよ!!」


ハクと王子は名無しさんからおやつを沢山貰えたのであった。

そんな猫の日。

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ