読み切り〜弐〜
□猫の日
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ある日の風間邸…
『さんはい!!』
「ニャン」
「えっ僕も?」
『うん』
「仕方ないなぁ。にゃん」
「…………」
『おら白猫鳴け♪』
「なぜ俺が白猫なのだ!!」
『他に居なかったからだよ。ちぃちゃん』
本日2月22日はにゃんにゃんにゃん。
猫の日である。
名無しさんは猫の王子と総司、とりあえず暇そうな風間3人を並べ猫の日を楽しもうとして居た。
「ワンッ!!」
『ハクの日は終わったでしょ〜』
『もぅ〜』と言いながらハクを撫で回す名無しさん。
「天霧!!天霧は居ないのか!!」
『天霧さんとヌイヌイは買い物で、千鶴と一と平助はまだ来ないし…さんはい』
「何が“さんはい”なのだ!!」
『だから鳴いてってば』
「俺は鳴くより鳴かせる方が好きだ」
「ニャ〜ン」
『王子どした?』
「お腹空いたんじゃない?僕おやつ持ってきたよ♪」
『総司には飴あげる〜』
「あっこれ美味しいんだよね〜」
『あたしも好きこれ』
「………ニャン」
『…………』
「な…なんだ」
『ちぃちゃん今…』
「う…うるさい!!貴様が言えと言ったから言ってやったのだ!!」
スパーン!!
「風間先輩!!」
「ぬっなっ我が妻よどうした!?」
「風間先輩はかまってちゃんなんですね!!かまって欲しいと鳴くんですね!!」
「ち…違う!!何だ!!名無しさん!!なぜ我が妻が居るのだ!!」
『え〜千鶴がちぃちゃん猫みたいって言うから…ニャンと言わせたいなぁみたいな?』
「風間先輩もう1度!!」
「なっ!?…………ニャン」
『おぉちぃちゃん真っ赤だ』
「風間って普段積極的なのに…逆は弱いんだね(ニヤッ)」
『それにしても…』
「平助見たら死んじゃうんじゃない?」
平助が見たら死ぬ場面。
それは…
「風間先輩可愛いです!!興奮です!!」
「や…やめぬか…」
千鶴が風間に抱き付き頭をぐりぐり撫でている。
『千鶴は物好き過ぎる…』
「ちょっと名無しさんちゃん!!寝ちゃ駄目!!僕を1人にする気!?」
2月22日。
それは千鶴が風間に興奮する日。
または風間が千鶴に可愛がられる日。
どっちにしろ名無しさんは意識が薄れる日。
「名無しさんちゃん!!僕1人は無理だよ!!」
『……猫の日はきっとペットにおやつを沢山あげる日だな。鳴かせる日じゃないな…』
「それなんか死ぬ前の遺言みたいな言い方やめてよ!!」
ハクと王子は名無しさんからおやつを沢山貰えたのであった。
そんな猫の日。