読み切り〜壱〜

□お兄ちゃん
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キーンコーンカーンコーン





















『…手遅れだ』


名無しさんが薄桜学園に通うようになり早1ヶ月…毎日遅刻をしている。


「名無しさん」

『あっ、一おは「遅い」よー』

『ちょっとかぶらせないでよ』
「す…すまぬって何故俺が謝らねばならぬのだ!!」

『わかんない』

「なっ」

「てめぇら校門でなにしてんだ」

「あっ土か『一に捕まった』

「てめぇら職員室に来い!!」





















『…………』

「…名無しさんちゃん大丈夫?」

『……(コクッ)』

「なぁ千鶴、名無しさんどうしたんだ?」

「あっ平助くん。名無しさんちゃんと斎藤先輩、土方先生に説教されたんだって」

「あぁ土方さんの説教くらったらそぅなるわ」

「でも一くんが説教とか珍しいな(笑)」

『……………眠い』

「「えっ」」



ガラガラ



「名無しさんちょっといいか?」

『………やだ』

「そうか残念だな。ポン●リング無駄になっちまうなぁ(ニヤッ)」

『よし千鶴。あたし原田先生ん所に行ってくるね』

「あっうん」



タッタッタッタッタッ
ガラガラガラ



ガラガラガラ
スタスタスタスタスタ



「(名無しさんちゃんかな?)」


「…迎えに来たぞ我が妻よ…」


風間先輩でした。


「あっ風間!!千鶴は渡さねぇ!!」

「フンッ…うるさ…名無しさんは何処だ?」



キョロキョロ
「名無しさんちゃんなら佐之さんの所だよ」と、いきなり現れた総司。ぐったりしている一。


「……………」

「風間先輩?」

「千鶴この頃名無しさんとはどうだ?」

「えっ?」

「……仲良くやっているかと聞いているのだ」

「僕達みんな名無しさんちゃんと仲良くやってるよ。僕はそれ以上になりたいんだけど…一くんが邪魔してきてさ〜」

「総司!!あんたはそれを聞いてどうする」

「………ふんっ…名無しさんと…名無しさんと末長く仲良くしろ千鶴…」


「言われなくてもするぜ!!なっ千鶴?」

「はい!!ずっと仲良しでいます!!」


「……そう



ガツン



がはっ………」

『ちぃちゃんなにしてんの』

「名無しさん…いきなり抱きつくな!!」


説明しよう。名無しさんがいきなり後ろから抱きついたせいで、風間は机に上半身を乗せている形になっている。
千鶴・平助・総司・一は固まっていた。


『ちぃちゃんの背中があったから』

「………お前は子供か………」

「千鶴頼んだぞ」と風間先輩は教室を出て行った。
名無しさんは訳がわからなかった。

「名無しさんちゃんは良いお兄ちゃんもったね(笑)」

『?ちぃちゃんは、お兄ちゃんじゃなくて従兄弟だよ?』

「「えっ」」

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