短編用
□そんなあの子が可愛くて
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学校をあとにした2人は一緒に池袋にある公園でアイスを食べていた
「はぁ…」
「いい加減元気だせよ…な?」
「だって…」
学校を出る前の元気な姿とは違い
今のナマエは完璧元気をなくしていた
「てかっ!今日も臨也さんめっちゃいい匂いしたっ!!」
「お前………相変わらずだな」
そう、ナマエは所謂”ツンデレ”というやつだった
「男のくせに細いし…の割には案外筋肉とかしっかりしてて……耳元で囁くとこなんてもうかっこいいを通り越してエロいよ?!」
臨也が居なくなった途端にベラベラと喋りだすナマエ
そんな彼女と一緒にいることに慣れてしまった正臣は盛大な溜息をついた
「はぁ、もうお前のソレ…ツンデレというよりただの変態だな」
「失礼なっ!」
「そんなに好きならさっさと告っちまえよ」
「バカオミ!」
ば、バカオミって…
「馬鹿な正臣…略してバカオミ!」
「そんなこと誰も聞いてないよ?!」
告白しろって言っただけなのに馬鹿呼ばわり…
本当にコイツは相変わらずナマエは
「なんで俺が馬鹿なんだよ」
「私が臨也さんに告白できるわけないでしょ?!それなのに正臣は…無神経!」
「なんで!?」
「私が告白したって…フラれちゃうよ」
「は?」
思わず発した言葉に反応したナマエは俺を睨んできた
いやいやいや!なんで臨也がお前をフルんだよ?!
あんだけ毎日ストーカーに等しい求愛行動をされてるのに??!
俺が黙って考えているとナマエはボソボソと喋りだした
「だって『人、ラブ!』な臨也さんだよ?」
自分が告白したって『はい。ゲームセット!君は俺に惚れたから俺の勝ち♪お疲れさん☆』みたいな感じで即ポイ捨てされると言うナマエ
「あー…」
確かに納得だ
あの人なら俺の友達ってだけで”そういうゲーム”をしそうだし
台詞もそんなウザい感じに言うのも想像がついた
「そう考えたら」
「ん?」
「今のままでいい」
少しさみしそうに笑うナマエ
何で…
「何で折原臨也なんだよ」
「え?」
ナマエは首をかしげた
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