短編用
□Hammer Boy
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「い、臨也って………」
「はぁ…だから行かないって言ったんだよ…ばれるの嫌だったし」
驚いた顔をして自分を見つめるナマエに深いため息をついた臨也
「そんな…臨也って…」
「そう!ナマエが思った通り、俺はおよ…」
「男の子の水着姿にしか萌えない人だったの?!!」
「は?」
ナマエの少し、いやズレまくった答えに臨也はイラッとした
「いやぁああああ!!気持ち悪いよ臨也!!!」
「ちょ、それナマエの妄想だろ?俺にはそんな趣味はないから!そんな趣味もってたらナマエと付き合ってな…」
「だから胸ペッタンな私と付き合ってんだ!!」
「…話し聞けよ」
ギャーギャー1人で騒ぐナマエ
「じゃあ!いったい他になんの理由があるのよ!!」
「………げないんだよ」
「はい?」
ボソリと言う臨也の声はナマエには届かず
ナマエは臨也に近づいた
「え、なに?臨也今なんて言ったの?」
「だから…
俺、泳げないの」
「え……」
驚いた。
けど、それより、なにより
「…………臨也、かわいい」
「はぁ?!」
恥ずかしそうに目を反らしながら赤面し、モゴモゴ喋る臨也が可愛くてしかたがなかった
「もー!なにその顔!反則すぎるから!!ってかさ…それならそうと早く言ってよ〜疑うじゃんか!」
「いや、そんな疑い方する奴なんてナマエくらいだから…って、言えるわけないだろ?」
「なんで?」
きょとんとするナマエに臨也は再び深いため息をついた
「泳げない…つまりカナヅチなんてかっこ悪いだろ?」
「そんなことないよ!ほら、みんな子供のころは泳げないんだしさ!」
「俺、子供じゃないんだけど」
「いや、子供だよ…それに!臨也はそれ以外にもかっこ悪いとこ数えきれないくらいたくさんあるの私知ってるから、泳げないくらいどうってことないよ!!」
「………ナマエ、それ素じゃなかったら殺してるよ?」
ナマエの言葉のナイフは綺麗に臨也に刺さった
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