短編用
□最高のプレゼント
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「コタちゃーん!!」
そうやって俺を呼びながらこちらに駆けてくるナマエ…
彼女は幼なじみであり、姉的存在だった…
俺が一番最初に愛した女だ
「コタちゃんではない!小太郎だ!」
「細かいことはいーじゃん!あんま気にするとハゲてヅラになっちゃうよ?」
「ヅラじゃない!桂だ!!」
はいはい、と受け流す彼女…
ナマエは俺の事を小太郎とは呼んでくれない
「ねぇ、コタちゃん…今日はコタちゃんの誕生日でしょ?ご馳走作るからうちにおいでよ♪」
「いいのか!!?」
「うん、可愛い弟の為だもん!」
"弟"………
その言葉が俺の心に突き刺さる
「行こっか?」
「あぁ…」
ふいに触れた彼女の手…
まるで赤子の手をひくように俺の手をひっぱるナマエ
彼女の手は温かい……
――――――――
―――――
「コタちゃんは何が食べたい?」
「……………」
エプロンを着た彼女は実に可憐で……俺は見惚れていた
「コタちゃん!!」
「な、なんだ!?///」
「さっきから何が食べたいかって聞いてるじゃな…「カレーでいい!!俺はカレーだ!!」…はい?」
慌てて出した応え
『俺はカレーだ!!』なんて…自分でもないと思った
「分かった…カレーだね!コタちゃんは本当にカレーが好きだね〜」
クスッと笑う彼女…
彼女の笑顔は大好きだ
「あ、そうだコタちゃんは誕生日プレゼント何が欲し…「ナマエ」…!?」
俺はナマエに後ろから抱きついた
「コタちゃ…んっ///」
そして、振り返った彼女の唇を俺は奪った
「ナマエ…俺はナマエが欲しい……誕生日プレゼントはお前でもいいか?」
とたんに彼女は顔を紅くした
「わ、私でいいの……?」
「お前じゃなきゃダメだ…」
「コタちゃん…」
「!!?」
「大好き!!」
飛び付いて来たナマエをしっかりと受け止め、再びキスを交わした
「最高のプレゼントだな…」
今までで、一番のプレゼント
END
→あとがき