短編用

□本当の気持ち
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「どうして謝るの?事故とか、誤解だとかって言わないの?あっちが無理矢理してきたとか…」


「…………」


「謝るってことはカカシにもやましい気持ちがあるからだよね………」


「…………」


「カカシは私の事嫌いなの?もう…好きじゃないの?」


「!?………」


それでもカカシは答えなかった…


「なんで?」
信じてたのに……


「………。」


「どうしてなの?」
何か言ってよ…


「カカシなんて大嫌い」


――――――――
―――――

あれから…どれだけ走っただろう…


結局カカシは追い掛けてくれなかった


やっぱり貴方は私のことが好きではないの?


気づけば私は涙が溢れ出していた


「カカシ………」


「どうしたんだよナマエ」


ナマエにそっと話し掛けてくれたのは同僚の『不知火ゲンマ』だ


「うっ、ヒック…ゲンマ」


ナマエはゲンマに抱き付いた


「っ!?…お前」


何があったか察したゲンマは優しくナマエの頭を撫でた


そしてナマエはゲンマの家に行った


――――――――
―――――

「で?どうしたんだよ?あんな所で泣いてよ」


やっと泣き止んだナマエに珈琲を出すゲンマ


「…………」


「カカシさんと何かあったのか?」


するとナマエはまた涙を流しはじめた


「わ…悪い……えっと…その「カカシが…」え?」


「カカシが、他の女の人とキスしてたの…」


「!?」


「だから私…カカシに言ったの『私のこともう好きじゃないの?』って…でも、カカシは答えてくれなかった…カカシは私のこと……キャッ!!」


ナマエはゲンマに抱き締められていた


「ゲンマ?」


「オレにしとけよ」


「え?」


「オレならナマエを幸せにできる…カカシさんのように哀しませることもない…お前が好きだ!!ナマエ…」


ゲンマは少し哀しい声で言った


「ゲンマ…あの…私」


「今日、泊まっていけよ」


ナマエは驚きゲンマを見上げた
するとゲンマはニカッと笑い


「オレはライドウの家に泊めてもらうよ!鍵は置いておくから明日の朝、待機所で返してくれよな」


そう言ってゲンマは瞬身の術で消えてしまった…


「ゲンマ、ありがとう」


ナマエの声は誰も居ない部屋で響きわたっていた


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