戦国BASARA
□氷雨
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我が4歳の時母上が死んでから父上はおかしくなってしまった。
仕事が終わると酒を何杯も飲むようになり、休みの日は昼間から酒を飲むようになった。
それだけではない父上は我と顔を合わせなくなった。我と目が合うと舌打ちをされるようになった。
辛くはない我のせいのだ。母上が死んだのも父上がおかしくなったのも全て我のせいなのだ。
父上も辛いのだ。
涙が出てくる。でも父上の前では泣くことは出来ない。
「お前何泣いてんだ。泣いて許されるとでも思っているのか。」
「ご、、、ごめんなさい。ごめんなさい。」
父上は怒鳴るのではなく、静かな声で言うので怖かった。
酒が入っていたり、嫌な事があると暴力もある。
「ち、、父上、、!!止めて!!ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!」
目が覚めた時にはもう朝になっていた。
体のあちこちが痛かった。よほど気がたっていたのだろう。左頬も痛かった。珍しく顔も殴られた。
我は父上が暴力を振るう時はお腹を守る。前にお腹を蹴られて戻したことがあり、それで更に暴力を受けたからだ。
父上も周りに怪しまれ無いように我の顔には手を出さないのだ。
父上はもう仕事に行ってしまわれた様だった。
我は汚れた服を着替え、顔を洗う為に洗面所に向かう。
まずは顔を洗う。唇が切れていたらしい。水が沁みて痛かった。鏡を見ると左頬に痣が薄く出来ており、腫れていた。
服を脱いで鏡の前に立つと体中痣と傷だらけでガリガリな我の姿が映っていた。