Go My Way!
□銃弾の貴公子…?
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「くっそ、どこに行ったんだよ」
一人の青年―ジード―は、銃を手に持ちキョロキョロとある奴を探していた。
「今日こそグリズリーを仕留めてやる!」
そう、彼も賞金稼ぎである。
「はろー、そこの青年よー」
後ろから女の声がして、ジードはバッと振り向いた。
帽子を深く被り顔があまりわからない女が立っていた。
「君、"グリズリー"って言ったよね」
その単語にジードは警戒心を強めた。
そして最近聞いたあの噂が彼の脳裏をかすめた。
「お前が…賞金稼ぎ五人倒して金目のモノとグリズリーの情報を集めてる…」
「わー、もう噂とか広まってんだ!すげー。私ったら有名人!」
ケラケラ笑う女―エリザ―。
「ねぇねぇ、私と勝負しようよ!」
エリザは言葉を続けた。
「もちろん私が勝ったら財産と…。あ、そうだ。グリズリーのとこまで案内してよ!」
「!」
ジードの目が見開かれた。
「わかった、そのかわり…」
俺が勝ったら、グリズリーに近づくな
それを聞いて、エリザも目を見開いた。
「いいよ」
不敵に笑って了承した。
「俺は銃弾の貴公子でありグリズリーを倒す男だからな…負けるわけがない」
ジードがフッと笑うとエリザは冷めた目で彼を見た。
「…自分で自分のこと貴公子とか言う人初めて見た」
「うるせえ!」