ミルモでポン!長編

□突撃!梅園邸
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「貴方、人間界に住んでるの?」

桃に尋ねられ、カラスはしどろもどろになりながらも首を横に振った。

「こちらはカラス殿。サスケ先輩やハンゾー先輩の御学友でございます」

「へぇ、あたし梅園桃。桃って呼んで!」

「あ、あぁ……」


なんだか桃の発言から空気が変わった。
カラスはおもわず桃に感謝をする

そんな感謝を台無しにするかのように、桃は悪戯を思いついた猫のような顔をする


「ヤマネとはどのような関係なのかしら?」

おいおい、直球かよ
噴き出しそうになるのをなんとかこらえ、冷静を保つ。


「べ、別に……顔見知り程度、だし……」

自分の言ったことに傷をつくりながらも簡単に説明すると、桃は全てを察した。


「妖精ってお菓子好きなのよね?
桃、持ってきてあげる!」

「い……いらない!」

立ち上がった桃を、カラスは止めた

「どーして?遠慮しなくていいのよ?」

「……こいつお菓子食えないんだから、オレだけ食うわけにもいかないだろ」

「ふーん……」

ぎこちなくそう応えると、桃はジロジロとカラスを眺める。
目力に負け、思わず目をそらす。

「(なんかこいつ苦手だ……)」

「そんなお気になさらずに……
あら?私、カラス殿にお菓子が食べられないこと申したでございますか?」

ドギッ

またしてもカラスの心臓が跳ね上がった。
ここで、オマエのことが好きだからとカミングアウトするわけにもいかない。

「あ……いや、サスケたちから聞いたンダヨ」

カタコトになりながらもサスケたちに擦り付ける。

それにヤマネは納得したらしく、相づちを打った。



「カラス殿はいつも、どのような修行をなさっているのでございますか?」

ヤマネは頭に浮かんだ話題をなんとなく出す。

「修行?」

「師範殿からどのような学び方をしているのでございましょう?」

「師匠はいないけど……
だから他の奴らの見よう見まね」

「独学でございますか!」

これからの修行の参考程度に聞いたら、カラスはネズミと同じように師匠をつけずに修行しているらしい。

「その自立、かっこいいでございます!」

「えっ!?あっ、いや……でも、
たまに姉ちゃんが見てくれるしっ」

「ご姉弟がいらっしゃるのでございますか!」

 
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