ミルモでポン!長編

□つかまえてみろ
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「何やら、ユミヤ殿はあにさまが里に帰ってくることを望んでるようなのでございます」

「なんでだよ?」

「そんなの拙者が知りたいわ!」

もしかしたら、ユミヤはヤシチが好きなのかもしれないなんて、言えなかったし言いたくなかった。


ヤマネの隣にいたミルモはスッと立ち上がって

「とにかく、そのユミヤを捜して取っ捕まえて解除させればいいんだろ?楽勝じゃねぇか」

やる気に満ち溢れてそう言った。
やはりチョコより楓が大事なのだろう


プルルルル……プルルルル……

ヤシチの腕時計型電話から着信音が鳴った。
出てみるとスクリーンが飛び出し、そこにはよく知った顔が映った


「サスケとハンゾー?今日の修行なら中止だぞ

……あれ?今は学校の時間ではなかったか?」

『兄貴〜!すぐに妖精界に来てくれだぜ〜!』

『たいへんなのら〜』

兄貴の疑問にはスルーする困った感じのサスケと、通常通りのんびりしたハンゾー。

「一体どうしたのだ?」





『ユミヤが皆をヘンにしてるんだぜ!』





妖精学校の中に入ると、たくさんの妖精たちの中にペータとビケーがいるのを見つけた。

 見つけたくなかった。

「ビケー…愛してるべ」

「僕もさ、ペータ……好きだ」

誰得だった。

よく見ると、この場にいる9割が楓たちのようになっていた。

そいつらには皆、どこかしらに一本の矢が刺さってる。
間違いない、ユミヤが何かしている。


ちなみに残り1割の被害がない妖精は、矢が刺さっている妖精に引っ付かれて動けなくなっていた。

「ミルモ〜〜!みんな〜〜!
たすけてよ〜!!」

オチョーに引っ付かれてるマンボがその1人。

必死に振りほどこうとしても離れなくて困ってるマンボに聞こえるように

「女1人はがす力もないなんて…」
「情けないな」
「てゆうかマヌケそのものでしゅ」
「「「あー、カッコわるい」」」

ミルモ、ヤシチ、ムルモが順番に言った。


お決まりというやつはとりあえずやっておいたので、カッコ悪いって言うなぁーという声を聞きながら
サスケたちがいるであろうクラスへと向かった。




 
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