ミルモでポン!短編

□リフレッシュしよう!
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突然だが、時は遡る。


『なぁ、兄貴〜 ここ知ってるかだぜ?』

『知ってるのら?』

『は?どこ?』

子分もとい弟子であるサスケとハンゾーに話題を振られ、
手裏剣の手入れに夢中になっていた拙者は、間の抜けた返事をした

『ユラユラ花畑だぜ!』

サスケはドーンと旅の雑誌を見せてきた
(ヤマネ経由でネズミから借りたらしい)

『花畑ぇ?』

『とっても綺麗らしいのら!
…兄貴〜〜』

つまりこいつら…そこへ連れてけってことか






サスケもハンゾーも目をうるうるさせてこっちを見るもんだから、拙者は首を縦に振るしかなかった




回想おわり。
てなわけで、なんとか花畑にやってきた。


着いたときは夕方になってしまったが
長い距離移動して損はなかった。


誰かの手の入った花壇とかではなく、
色もバラバラ、種類もバラバラの花たち
それがとても鮮やかで、しばらく眺めてみた


え?サスケとハンゾー?

アイツらは着いた早々おいかけっこを始めた
花畑を見るのではなく、花畑の近くで遊びたかっただけかもしれない

あまり遠くには行くなよと声をかけたが、ちゃんと二人の耳に届いていただろうか

気持ちのよい風が頬を撫でる。
かりんとうでも持ってくればよかったかなと、人気も少なくなった辺りをなんとなく見回した

すると


「おろろろろろ…」

嫌な声が聞こえた



声の主も、言葉の意味も嫌なものだった




「ミルモ!?貴様、そんなとこで何をやっておる!!」

「ヤ…ヤシチじゃねぇか…お前こそここで…おろろろろろろろろろ」

ミルモの口から、アニメとかならモザイクがかかる物体が出ていく

「だ、ちょっ!花の上に吐くなあああああ!!」

「花とかお前意外と女々しいんだな……うぷっ」

「なにしてんの!?ねぇ、ここでなにしてんの!?」

清々しい気分をコイツに台無しにされ、自分を保てなくなり叫んだ






「いやー、実はよぉ
リルムのデートに仕方なく付き合ってやってたら」

「…皆まで言うな」

嫁の手料理に吐き気を催したわけだ


「で?そのリルムはどこ行ったんだ」

「とっくに帰らせたよ…
アイツの前で吐くとこ見せたくなかったからな」

こいつ漢だ




 
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