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□第2章
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――間違えるはずのないドラゴンの匂い。
しかも2頭いる――…
"…同族と……黄か……"
どこにいる―――とドラゴンは目を配る。気づいたことを悟られないよう、動きはできる限り抑えた。
いくら見ても姿は見えない。
"…姿を消しているのか………"
こちらには姿が見えず、ドラゴンの匂いだけが2頭がどんどん近づいてきていることを示している。
仕方がない―――とドラゴンは踵を返し、ザーフェスへと身体を向けた。
――この距離でもドラゴンを飛ばしてくるのか。少々やっかいだな…
ドラゴンは羽ばたきを強め、ザーフェスへと向かう。
…まぁいい。
収穫はあった―――…
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