崩落編

□Episode35
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「ガイ!……ごめん。」

ガイの解咒が終わり、案内された宿屋の一室。
親友の姿を見るなり、彼に駆け寄り頭を下げたルークにガイは驚いたように目を見張った。

「俺、お前に嫌な思いさせてきたんだろ?
……だから……、」
「違う違う。」
「……え?」
「違う、違うんだよ。
俺がお前を殺したいほど憎かったのは、お前のせいじゃない。」

突然謝りだしたルークに苦笑しながら、ベッドの上で胡座をかいたガイは、悲しそうに目を伏せる。
きっと、幸せだった、楽しかった幼い頃を思い出しているのだろう。

「……俺は、マルクトの生まれでね。」

ポツポツと語り出したその話を、全員が黙って聞き入った。



親友の絆
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