片翼の影

□十五ツ影
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弥槻達がエアルクレーネを通過してしばらく走ると、やがて薄暗い洞内の向こうに人影が見えてきた。

「見付けたぜ……!」

見れば、イエガーが進む先にはコウモリの様な魔物が大量に飛び交っている。
どうやら、大群が飛び回っているせいで彼は立ち往生しているらしい。

「こ、こ、こんな所で……。」
「さて、と……。鬼ごっこは終わりだな。」

背後には壁、すぐ左には魔物、そして追い付いてきたユーリ達。
完全に退路を断たれたイエガーは、忌々しそうにこちらを睨み付けながらもその姿勢を正した。

「……くっ!こ、ここ、ここは……、ミーのリアルなパワーを……!」

そう言うがいなや、突然イエガーの身体が光り始めたのだ。




広がる砂漠
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