片翼の影

□十二ツ影
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「お前ぇが先に手ェ出したんだろうが!!」
「あぁん?何言ってんだコラぁ!!」

ノードポリカに到着した翌朝、弥槻達が宿屋を出ると、何やら騒がしい声が聞こえてくる。
どうやら、港の方かららしい。

「……お、おおお二人とも、こんな往来では、ま、街の人々にご迷惑が……、」
「……あーらら、ラーギィさん無理しちゃって……。」

人だかりの中心には、武器を抜いた男達と、その場を収めようとしている男性。
そんな頼り無い止め方では、止まるものも止まらないだろう。

「うるせぇっ!外野は引っ込んでろ!!」
「ひぃっ!?」
「……ま、あぁなるわな……。」

レイヴンの危惧した通り、いがみ合っていた片割れが、仲裁をしようとしたラーギィに武器を振り上げた。



遺構の門からの依頼
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