常闇の光

□その瞳は
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「……あれ?まだあると思ったのに…。」


弥槻は台所でゴソゴソと砂糖を探していた。
シュヴァーンは今日も弓道場で鍛練をしている。
甘いものが苦手な彼が戻る前に、自分が食べるお菓子を作ろうとした矢先、思ったよりも材料が少ないことに気付き、今に至る。
だが、探しても探しても目的のものは見付けられず、挙げ句の果てに戸棚の隅っこに黒光りする何かを見付けてしまい途方にくれた。


「……うぅ…、買いに行くのか…。」


砂糖も無い、殺虫剤も無い。
買いに行くしかないと腹を括った弥槻は、シュヴァーンへの書き置きを残し、そっと家を出た。



その瞳は
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