DRRRメンバー×Working!

□第一話 新メニュー考案でLet's expulosion!
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第一話
「新メニュー考案でLet's explosion!」

「本作と違って女性割合低くないかこのレストラン。」
雄獅は呟いた。

埼玉県某所、レストランマグナリア。
場所柄上、客はあまり来ない。

暇。

そうとしか表しきれない惨状だった。

横を見やると、速水はさっきから幸せそうに賞味期限ギリギリのパフェを口にしている。
どうせ捨てるなら僕が!と毎回食べてしまうのだ。
速水はやるときはやる男なのだが、その分もあってかやらないときはとことんやらない男である。
他のキッチンスタッフもやる事が無いのか、各々休憩室で延びていた。
キッチンを見やると、ホールスタッフはたこ焼きロシアンルーレットで遊んでいた。
其に参加するのも流石に大人気ないと、比較的年齢層の高いキッチンスタッフは思うのだった。
「やる事無いね…客は居ないしさぁ」
玲音がポツリと呟いた。
其を合図に、燐もぐったりと床に膝をつく。
「暇…暇過ぎないかコレ…溶けても許されるのかなコレ…」
「確かに…暇ですね…でも、平和だからいいじゃあ無いですか?」
優はハハ、と笑うと、持っていたトランプを一枚出した。
「ま、たまにはいいんじゃねぇの?こういうのも。」
あ、それダウトな。と言いながら此方を振り返った恭也もまた然り。
二人ダウト。
「一つ聞いていいかい…?二人ダウトってさ…相手の手持ち解っちゃ「ダウトだ。」
苛められてるな…俺。
玲音は休憩室の片隅で体育座りしながらいじけてしまった。
何時もの事だ。
「雄獅はむさ苦しい男共よりも大人な女性に囲まれたいんだろ?」
速水はそう言って笑った。
どうやらパフェは完食済みのようだった。
これも何時もの事。
「あーあ…もっとスイーツの種類があれば良いのになー」
速水は二つ目のパフェに突入しながら、そんな事を呟く。
すると、雄獅が何か閃いたように立ち上がり、こう言った。
「新メニューでも考えようぜ!」


「ハイハイー俺できたよ俺。」
玲音はいつの間に立ち直ったのか、一番乗りでレポート用紙を突き付けた。
[三種の蕩けるチーズグラタン]
「ハイ次ー「何で!?何で今見なかったふりしたの!?」
「普通過ぎるだろコレは。」
雄獅が必死に講義する玲音を抑え、こんどは自分の策案を出した。
[富士山盛りフライドポ「ハイ、アウトー。」]
恭也の一喝と皆の頷きにあくまでも反発する雄獅。
「何で駄目なんだ!?」
「だってコレ明らかにガ●トのパクりだよね!?」
玲音がすかさず突っ込むと、皆白い眼差しでそちらを向く。
何だこの雰囲気…
俺間違えたこと言ったか?
玲音の脳髄には様々な不安が過る。
すると、速水が三つ目のアイスクリームを食べながらその雰囲気を制すように言った。
「それ、ガ●トのパクりだろ「それ俺の台詞だからね」」
「…駄目か?」
雄獅はおずおずと自分の考案を再度勧めた。
「駄目なものは駄目。それに比べて僕のはどうさ!」
速水はそう言ってレポート用紙を突き付ける。
[アク●リア「ハイアウトー「待って実はもう一つトロピカルチョコサンデーっていうのが「デザート多いよ!?」
燐と玲音の突っ込みが度々炸裂。
速水はブツブツと文句を呟いた。
雄獅は相変わらずポテトポテトと呟いている。
その剣呑とした雰囲気の中で、燐が声をあげた。
「こーいうのはどう?」
[天野玲音のツンデレモンパ「ちょっと待ったぁあ!!それは無いよね!?それは嘘だよね!?」
玲音は顔から血の気が引いて行くのを感じながら、必死に講義した。


…翌日、レモンパイが飛ぶように売れるようになったのと、毎日のようにメイド服が送られて来るようになったことは言うまでも無い。
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