パチパチパチパチッ
――――――
拍手の替わりに。
――――――――…
「………なんだ、臨也…か…」
「なんだってなんだよ?」
いや別に、と彼女はギターをしまい始めた。
「もう少し…いや、もっと可愛げがあったら良いのにねー。」
彼は嫌味たっぷりに言う。
しかし彼女は少しも気にしていないらしく、気にする素振りもしない。
いや、逆に図星過ぎて何も返事が出来ないのかも知れない。
兎に角、彼女は無言のまま帰り支度をしていた。
「思ったんだけどさー…そんなに上手いんだからプロにでも…」
「ん。」
彼の言葉を遮るように彼女は灰皿を彼の顔に突き出した。
「あぁ、料金ねー…」
「さて、一体何をくれるのかしら?」
「ははっ…」
乾いた笑いを溢しながら彼は灰皿に手を伸ばし、
カランッ――…
「隙だらけなんだよ。譜恋は」
いきなり腕を引かれ、気付けば腕の中。
「えっ……ちょっ…まっ!?」
「あはは(笑)」
すると耳元で囁く
「俺じゃぁ……駄目?」
(拍手なんかより俺が良いでしょ?)
パチパチ、有難うございます!!
レスは365にて。
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