頂き物

snow→water=me?[BUSGAMER*AAA日常]
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『ゲーム・セット WINNER―――チーム"AAA"』



ゲーム終了のブザーが鳴り響く。足元に転がるのは今回の対戦相手のメンバー。中条と美柴によって倒された3人のチームのディスクは、部屋の隅にいる斉藤が手にしている。




「お二人ともお疲れさまッス!」



「今回はムダに長かったなー」



「3人共バラバラに散ってましたからねー。しかもこのビル電気系統少なくて。トラップ仕掛けにくいのなんの!」



「主催者側が、そういうところをわざと選んだのかもしれない」



「うわー、最悪!!俺トラップくらいでしかゲームの役に立てないのに!!」



「「確かに。」」


「ハモった!!酷くないスか二人してー!!」




そんな他愛もない会話をしながらボロいビルを出る。時間はもうとっくに日付を越えていて、眩しいライトをつけて走る車も歩道を行く人もいない。大分都会から離れた場所なので、明かりもぽつぼつと立っている街灯の光のみ。季節柄虫の鳴き声もしない、しんとした冷たい空気の中を歩く。




「寒……」

「あ゙!!!」


「んだようるせーな」


美柴の独り言の直後、突然斉藤が叫んだ。驚いて立ち止まる。



「え、えっと……あけましておめでとうございます。」








「…………すごく今更だな」


「もうすぐ2月だぞ」



「だってお正月会えてないじゃないスか!ゲームもなかったし」


「そういや無かったな」


「正月までこの三人……」


「俺は嫌だな」


「じゃあ年賀メール送ります」



「「いらないから」」


「またハモった!!仲良すぎッスよー………あ、雪降ってきた」


斉藤の言葉で空を見上げると、上からちらほらと白い粒が降ってきているのに気付いた。ふわり、と美柴の手に乗った雪が、刹那の瞬間に溶けて消える。


後に残ったのは"雪"だった"水"。ひとつ、またひとつとその手に乗っては消えていく。


だんだんと冷えていく手のひらだが、それを意にも介さず溶けていく雪。


それに比例して手につく水も増え、溜まっていく。



それをぼーっと見ていると、不意に手を掴まれた。


「うわ冷た!!もー鴇さんぼーっとしてると置いてっちゃいますよー?」



「……ッ離せ!!」


手を掴まれているということが嫌で引き離そうと試みるが、全く離す素振りを見せずに

「嫌ですよ。こんな冷たい手のまま放っとけないっすー。ホラ中条さんも」



無理矢理中条と手を繋ぐ


中条の左手が斉藤の左手と、美柴の右手が斉藤の右手と繋がり3人で横一列になった



「オイコラ離せ斉藤………」



「嫌っす。中条さんも結構冷たいっすよー?」



「…………中条さん、左、向いて歩いて」



「あ゙ぁ?そりゃどういう………あぁそういうことか」


「え?なんスか?」





ぐい。

「いだだだだだだ!!!ちょっ……腕切れる腕取れる体が半分に裂ける!!!」



端の二人が同時に逆方向に向かって歩き出す。真ん中にいる斉藤はどちらに行くこともできず引かれるまま。耐えきれずに手を離した。



「いってー……腕のびたらどうするんすか!!」



「何かと便利になんじゃねーの」

「おまえもう俺に近付くな」


「え゙!?何で俺こんな避けられてんの!?」


「自業自得だな」


「何でっすか!!!」


「寄るな」


「そんなー!!」






In ..becoming it.. Yo. there is anything


(煩い寄るな)
(鴇さーん!!)



end.


*アトガキ*


朧さまとの相互記念AAAギャグ系!小説でした!←
遅くなってすいませんorz
これからよろしくお願いします!

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