文三木、文仙、綾三木

□TRAP〜罠〜
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ざく、ざく、ざく


「あ痛っ!

 …もう、なんでこんな所に穴掘るんだよぅ…」


「なんだ、また貴方ですか…」


 6年生の善法寺伊作を助け出しながら、4年生の綾部喜八郎はつまらなそうにつぶやいた。


「君ね…人を落としておいて、そのいい方は失礼でしょう?
僕はともかく、保健委員の下級生とか迷惑してるんだから!」


「ふ〜ん、そうですか」


「誰か落とし穴に落としたい人でもいるの?」


「…別に…」


 あくまで気のない返事の綾部だった。



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