小さな暗殺者
□SS02
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ーー七夕
昔々、天帝の娘である織女という者がいた。
織り姫は、機(はた)を織るのが仕事で毎日その作業を行っていました。
しかし、仕事ばかりする織女を心配した天帝は、娘を天の川の向かい岸にいる彦星という青年と引き合わせました。
すると、恋に落ちた二人は次第に恋に夢中になってしまい、2人は仕事を全くしなくなってしまいました。
それを見た天帝は怒り、二人を天の川の両岸に引き離しました。
その後、2人は反省して会えない事に笑顔が無くなりつつも、仕事をやり始めます。
マルコ「けれど、2人の様子を哀れに思った天帝は、一年に一度だけ会うことを許したんだよい」
ユーリ「んぅ…、2人また会えるの?」
時刻は夜。
ユーリにとっては寝る時間帯であったのだが、どうも寝付けなかったユーリ。
そしたらマルコが織り姫と彦星の話を持ち出してくれ、ユーリは話を聞いている内に眠くなりつつも最後まで聞いていた。
マルコ「そうだよい、その日が7月7日」
ユーリ「う、明日…?」
マルコ「よい。 …もう眠いだろい、寝ろい」
ユーリ「ん……」
マルコに優しく撫でられたユーリはゆっくりと瞼を閉じていった。
お話を聞こう聞こうとして無理していたのか、すぐに眠りに入ってしまったようだ。
マルコはそんなユーリに毛布を掛けた後、一人静かな夜を過ごしていた。