小さな暗殺者
□17 真実
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ユーリ「……ん…」
朝日がまだ海に半分しか出ていない時間帯に、ユーリはゆっくりと目を覚ました。
上半身を起こして見慣れた部屋を見渡す。
するとユーリが覚ましたのに早くも気づいたマルコがガバッと体を起こした。
マルコ「起きたかよい」
ユーリ「………」
一安心と共に出た言葉だったが、それに対して何も言わないユーリ。
それ以前にユーリは少しずつ、マルコから距離を置いてしまった。
マルコ「ユーリ…、」
ユーリ「…や、…いや」
マルコ「……」
そう言いながらユーリはある程度マルコとの距離を置いた後、警戒をしていた…。
何を信じていいのか…今見る限りではユーリが言うマスターの方に偏ってしまったのかもしれない。
マルコ「………。 ユーリ、俺の話を聞けよい」
…どんなに距離を置かれても
どんなに警戒されても
守ると決めたからには、まずこいつを正す必要がある。
マスターだか何だか知らねェが、ユーリに二度とあんな殺人衝動は起こさせやしないよいーー。