精霊神話
□疑問
1ページ/3ページ
ヴォルトが仲間に加わり、すぐに他の精霊たちを探したいのは山々だが、ログが溜まっていないらしく、一時島に停泊することとなった。
アイル「うむ…、そろそろ島に行くとするかの」
ヴォルト「ハニー!ワイが島を案内するで〜!」
シルフ「こんな奴より、僕と空の旅しようよマーちゃん!」
ヴォルト「なんやガキんちょ、一々張り合いおって」
シルフ「アンタにマーちゃんは任せてらんない」
ヴォルト「………おっ!あそこにハルタとか言う奴おるで」
シルフ「え!?」
ヴォルトは隙を見計らい、アイルを抱き上げて即座に町の方へと行ってしまった。
シルフ「っ!? あのバカ〜!!!」
ゴォオオオオオ!!!
サッチ「おいコラちょっ!?突風だすの止めろォオ!!」
白ひげ「おいシルフ、船だけは壊すなよ」
シルフ「だってだってだって〜!!」
ハルタ「シルフー、町行かないなら置いてっちゃうよ〜!」
シルフ「やだ行く行くー!!」
サッチ「ちょっ!?手離せハルタ! 俺はもうお前らと行きたくねェんだー!!」
ラクヨウ「俺も島行って、また儲けてくっかな〜」
マルコ「俺もたまには着いて行くかよい、」
ラクヨウ「そりゃいい、今日も無敗で行けるじゃねェか」
マルコとラクヨウは遊びとして島へ行き、シルフに連れられたハルタ(ついでにサッチ)はアイル達を探しに島へと向かったのだった。
*
*
ヴォルト「…っと、この辺でええか」
アイル「何故吾だけなのじゃ?」
ヴォルト「ハニーと2人でデートしたいからや、嫌か?」
裏町の方まで来たアイルたち。
特に嫌がる理由もないアイルは、ヴォルトと2人で町を歩き始めた。
「あら、ヴォルトちゃんじゃない」
「今日もお姉さんと遊びに来たの?」
ヴォルトを見かければすぐに近付く女性たち。
いつものようと言わんばかりに誘おうとしていたが、今日のヴォルトはいつも通りの返事は出てこなかった。
ヴォルト「いんや、それは昨日まで。 ワイ近い内この島出るんや」
「えーそうなの? 残念ねぇ」
「あら?その子は?」
やっと視線を下に向けたのか、アイルに気づいた女性たち。
ヴォルトは抱き上げて、自信満々に言う。
ヴォルト「前々から言ってた、ワイのハニーや」
「……え…?」
「この子…が?」
ヴォルトの発言に思考が回らない女性たち。 自分たちが想像していた人物とは全く異なっていたようだ。
ヴォルト「まぁそういう訳や、今までありがとうな」
ヴォルトはアイルを連れて、スタスタとその場を去ってしまった…。
「何あいつ…!」
「どんな娘かと思ったら子どもって!!」
彼女たちは険悪ムードになり、コソコソと話し合いが行われたのは後の話…。