記憶の渦

□04 船出
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誰もが驚き、何があったんだとザワついていると、問題を起こした張本人が現れた。



テルア「あの人……」


「っち…!! 仲間がいたか!」


テルア「え…?」


「あ、あいつ!“火拳のエース”じゃねェか!」


「双剣を助けに来たか!!」


エース「……」


テルア「………」



火拳のエース…。
彼の登場により、海兵たちは一斉に武器を取り出し、武器を向ける。

しかしエースはそれよりも前にテルアのもとに向かい、近くの海兵を一掃してからテルアを連れてその場から離れた…。



「逃がすな!何としても捕まえろー!!」



海兵たちはエース達を追いかけるが、その後見失ってしまったのだった…。








海軍から逃げていたエース達だったが、ここは小さな島。

見つかるのは時間の問題だろう…。


そんな時、テルアが世話になっていた食堂屋のおじさんが庇ってくれ、2人は今食堂屋にいた…。



テルア「………」


エース「………」


「………」



誰もいないんじゃないかというぐらいの沈黙が流れ、重苦しい雰囲気であった。

するとしばらく経つと、テルアは立ち上がり、どこかへ行こうとしていた。



「どこ行く気だテルア?」


テルア「…ここにいてもいつかは見つかりますからね。 それに海軍がいたら、みんな落ち着かないでしょう?」


エース「っ!?テルア何考え「捕まりに行く気なら、その足折るぞ?」」


『!!!?』



…まさかの発言に、誰もが驚いた。
特にテルアは、今までそんな発言するような人とは思ってもいなかったので、一番驚いていた。



「何も思い出してもないにも関わらず、捕まりに行くだ? 思い出した時にそれを後悔したらどうするんだ?
後先考えずに行動するのはお前の悪いクセだ」


テルア「………、」


「……ったく…、なぁアンタ」


エース「!」


「こいつを海に連れ出してくれ」


「「!!!?」」


テルア「ちょっおじさん…!?」


「いつかはこの島を出る気だったんだ、今でも良いだろう?
それにこの人はお前を知ってんだ。

なら一緒に行って、何もかも思い出して来い!」



それで全部思い出したら、ちゃんと故郷にも顔出せよ?



エース「……!!」


テルア「…――」



………

……


テルア「……ありがとう、おじさん」



自分は、失った記憶を取り戻さなければならない…。

テルアは海軍に捕まりに行くのは止め、エースと共に行動する事となった。
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