精霊神話
□風の力
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バタバタバタ
ザワザワ
マルコ「ったく、いつになく嵐が酷いねい」
ハルタ「うわわっ!」
シルフ「守風(ガードウインド)」
『!!!!』
甲板。
大シケの所為でハルタは足を崩し、吹き飛ばされそうになるが、シルフの技によって風に守られたようだ。
ハルタ「うわ…全然風を感じない、普通に立ってられるよ」
エース「すげェ!俺にもやってくれよ!!」
シルフ「やだ」
即答するシルフ。
何だか昨日と性格が違う気が…、と聞いていた者は皆思った。
アイル「シルフ、ついて参れ」
シルフ「は〜い」
…どうやら人によって違う態度をするシルフ。
アイルに呼ばれると嬉しそうについて行った。
白ひげ「連れて来てくれたのか、」
ノーム「船に乗せてもらっとる礼じゃ」
イゾウ「?、一体何を…」
フワ…ッ!!
『!』
アイルは嵐の影響を受ける事なく、目を閉じながらフワッと飛んだ。
一方シルフはシルフで、ずっと前にノームがやったように、ジャンプをしてクルッと一回転をすると、アイルの中へと入って行った。
その次にアイルが目をパチッと開けると、その目の色は、緑色へと変化していた……。
バッ!
アイルは嵐の中心核に手を伸ばし、足元に緑色に帯びた陣を出して、アイルは瞬く間に詠唱を唱えた。
《全てを蹂躙せる破壊の奔流よ、我が力に於いてその奔流へと裁きを与えよーー 神風(サイクロン)=t
ブワ…ッ!!!!
『!!!!?』
アイルの放った技により、あれだけ酷かった嵐が一瞬にして消え去った
空にはどんどん青空が広がり、先ほどの嵐が嘘のようだった。
ハルタ「凄い…」
シルフ「っと、自然の力なんてボクらにとっちゃお手の物だよ」
アイルからいつの間にか出ていたシルフ。
アイルの瞳は元に戻っており、甲板へと着地する。
その瞬間、当たり前のように歓声が広がっていた