虎狼と親愛
□04 嫌悪
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ここは船長室。
この船の船長はエドワード・ニューゲート。
…世間からは白ひげと呼ばれている。
その部屋に白ひげと船医を含めた数名の船員がいた。
白ひげ「どうだった、レイス」
レイス「今日暴れた所為で命に別状がないとは言えねェな」
?「そんなに酷ェの?」
レイス「発見されてから時間も経ってる上に出血量も半端じゃねェ。
普通なら死んでても可笑しくねェんだがな」
次暴れたらもう面倒見れねぇよ、
白ひげ「……」
?「どうすんだよい、親父」
白ひげ「今は様子見だ、」
?「暴れられたら?」
?「睡眠薬でも打てば良いんじゃね?」
?「あのな…」
命が危ういシュウ。
ただただ安静にしてくれる事を願うが…、やはりそうはいかなかった。
*
*
あれから三日後。
シュウ「ーー…」
エース「!」
ダンっ!!
ーードッ!!
エース「っ…!!」
シュウが起きた事に気づいたエース。
次の瞬間、シュウに襲われエースは地面に倒れ込んだ。
シュウはそのままエースの上に乗り、身動きを取れなくした。
エース「っ…あんまり動かない方が身のためだぜ」
シュウ「余計なお世話だ…、てめェら人間を殺せるなら体なんかどうだっていい」
シュウはエースの腰に取り付けてあるナイフを手に取った。
シュウ「俺の目の前に現れる人間なんて、俺の手で全員殺してやる…!!」
エース「何があったかは知らねェがな、落ち着けって!」
シュウ「うるさいっ!!!」
ッザ!!!
シュウはナイフでエースの眉間を思いっきり刺した。
普通なら即死レベル…
だが、
ーーボワッ!
シュウ「!!?」
刺された所からは炎が出た。 それ以外はエースは何ともない。
シュウはエースから降りて後退りをし、壁にぶつかった。
エース「…俺は、こんなんじゃ死なねェよ」
エースは地面に放り投げられたナイフを元に戻しながら言う。
シュウ「ち…っ!!」
ガンっ!!!
ダッ!!
シュウは扉を蹴り飛ばし、部屋を逃走した。
エース「あーぁ…」
レイスと船大工に怒られるな…、と思いながらエースはシュウを追った。