コープスパーティー
□一章 日常
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白壇高等学校。
その校舎の中にある、とある空き教室。
読者中だった彼女は、ノック無しに教室へ入って来た男へと視線を移した。
『貴様は、礼儀というものを知らないようだな。』
教室内に響く、とても透き通った彼女の声。
俺に向けられた彼女の漆黒の瞳は、感情を表しておらず、ただ光を反射して輝いているようだ。
『何度言ったら分かるんだ貴様は。##NAME3##のテリトリー内では、##NAME3##が支配者だと言っただろう?、刻命裕也。』
「ここは学校だろ」
『黙らっしゃい。##NAME3##の国では##NAME3##がルールだ。』
「……;;」
相変わらず、コイツは何を言っているんだ。
正直、こういう発言はリアクションに苦しむ。
コイツ、憂は、学校一の変わり者としても有名だ。
常に持ち運んで、生活を共に過ごしている“日本刀”は、その象徴だとも言える。
一時期、学校の先生達に指導されていたようだが、どうやら彼女の勝ちらしい。
全く日本刀を手放す様子は無かった。
一度だけ、俺は「邪魔じゃないのか?」と聞いた事がある。
すると彼女は、
『刻命君の愛用ナイフ並みに必需品なんだよ?』
と言われた。
正直、なんとなく分かった。
………気がする。
、