恋に落ちた海賊王
□舞踏大会再び!
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あれから私はソウシさんの優しい言葉のお陰で何とか泣き止んで、ソウシさんお手製のクジでペアを決める事になった。
ソウシ「はい、じゃあ、このクジはシンとハヤテが引いてね。私と☆☆ちゃんはこっち」
男役、女役に別れて、それぞれクジを引いて、同じ番号同士の二人がペアになる仕組み。
私とソウシさんは向かい合って座り、どちらが先にクジを引くか決める為にジャンケンをした。
結果は私の勝ち。
私は震える手でクジを引いた。
続いてソウシさんもクジを引いた。
チラッと男役チームを見ると、どうやらあちらもクジを引き終わった様子。
私は恐る恐る自分の手の中に握り締めている紙を開いて見た。
ソウシ「シン達はどうだった?」
シン「俺は2番でしたが。」
ソウシ「あっ、じゃあ私とペアだね」
ハヤテ&☆☆「…………。」
私とハヤテさんは呆然とお互いの顔を見て、ほぼ同時に持っていた紙をヒラリと床に落とした。
ハヤテ「はぁぁぁ?!マジかよ!!」
☆☆「もうやだぁーー!」
私とハヤテさんはまるで死の宣告を受けたかのように嘆いていた。
ハヤテさんとは私がこの船に乗った時から犬猿の仲だ。
別に嫌いではない。けど話せば喧嘩ばかり。
私とソウシさんが付き合い始めた頃も散々ギャーギャーと文句を言われた。
何でコイツとソウシさんが…とか、俺は反対だ、とか…うるさいったら!
何?!俺は反対って!アンタは私の親か!
あぁ…先行き不安だよ…
リュウガ「おっ、どうやらペアが決まったようだな。今回の舞踏大会はテーマが決まっている。踊りの正確さもそうだが、表現力が重視されるらしいからな。お前ら、気合い入れていけよ!」
船長がカモメ便で来た舞踏大会のお知らせが書かれた手紙をジャーンと効果音が聞こえそうな勢いで皆に見せた。
☆☆「…テーマは…『情熱』?!」
トワ「うわぁ…何だか激しそうですね」
リュウガ「そうだ!激しく熱い恋の炎だ!」
ソウシ「パソドブレか。闘牛をイメージしたダンスだね。」
☆☆「闘牛…?」
ソウシ「うん。女性が闘牛で、男性が闘牛士を表していてね、とても情熱的なダンスなんだよ」
☆☆「…闘牛…」
そっか…私は闘牛になるのね…
そしてハヤテさんに突進していくのね…
まぁ、とりあえずチークダンスみたいな踊りじゃなくて良かったわ。
リュウガ「ま、そういう事だ!三位まで賞金が出るから、お前ら絶対に入れよ!」
全員「アイアイサー!」
☆☆「…ところで、開催日っていつなんですか?」
ナギ「…お前、さっきの手紙見ただろ。」
☆☆「あの…よく見えなくて…」
シン「一週間後だ。それまで猛特訓するんだな。」
☆☆「…え。」
い、今何て…?
い………い………
☆☆「一週間後だとーーーー?!」
シン「いちいち叫ぶな、ボケ!」
―ビシッ!!(チョップPart 3)
☆☆「あうっ…!;」
ソウシ「あぁ!シン!いい加減にしなさい!」
こうして私は毎日の仕事に加えて、ダンスの特訓を始めたのだった…
続く☆