恋に落ちた海賊王

□舞踏大会再び!
2ページ/9ページ

あれから私はソウシさんの優しい言葉のお陰で何とか泣き止んで、ソウシさんお手製のクジでペアを決める事になった。



ソウシ「はい、じゃあ、このクジはシンとハヤテが引いてね。私と☆☆ちゃんはこっち」



男役、女役に別れて、それぞれクジを引いて、同じ番号同士の二人がペアになる仕組み。



私とソウシさんは向かい合って座り、どちらが先にクジを引くか決める為にジャンケンをした。


結果は私の勝ち。


私は震える手でクジを引いた。


続いてソウシさんもクジを引いた。


チラッと男役チームを見ると、どうやらあちらもクジを引き終わった様子。


私は恐る恐る自分の手の中に握り締めている紙を開いて見た。



ソウシ「シン達はどうだった?」



シン「俺は2番でしたが。」



ソウシ「あっ、じゃあ私とペアだね」


ハヤテ&☆☆「…………。」



私とハヤテさんは呆然とお互いの顔を見て、ほぼ同時に持っていた紙をヒラリと床に落とした。



ハヤテ「はぁぁぁ?!マジかよ!!」


☆☆「もうやだぁーー!」



私とハヤテさんはまるで死の宣告を受けたかのように嘆いていた。



ハヤテさんとは私がこの船に乗った時から犬猿の仲だ。


別に嫌いではない。けど話せば喧嘩ばかり。


私とソウシさんが付き合い始めた頃も散々ギャーギャーと文句を言われた。

何でコイツとソウシさんが…とか、俺は反対だ、とか…うるさいったら!


何?!俺は反対って!アンタは私の親か!


あぁ…先行き不安だよ…



リュウガ「おっ、どうやらペアが決まったようだな。今回の舞踏大会はテーマが決まっている。踊りの正確さもそうだが、表現力が重視されるらしいからな。お前ら、気合い入れていけよ!」


船長がカモメ便で来た舞踏大会のお知らせが書かれた手紙をジャーンと効果音が聞こえそうな勢いで皆に見せた。


☆☆「…テーマは…『情熱』?!」



トワ「うわぁ…何だか激しそうですね」



リュウガ「そうだ!激しく熱い恋の炎だ!」



ソウシ「パソドブレか。闘牛をイメージしたダンスだね。」



☆☆「闘牛…?」



ソウシ「うん。女性が闘牛で、男性が闘牛士を表していてね、とても情熱的なダンスなんだよ」



☆☆「…闘牛…」



そっか…私は闘牛になるのね…

そしてハヤテさんに突進していくのね…


まぁ、とりあえずチークダンスみたいな踊りじゃなくて良かったわ。



リュウガ「ま、そういう事だ!三位まで賞金が出るから、お前ら絶対に入れよ!」



全員「アイアイサー!」



☆☆「…ところで、開催日っていつなんですか?」



ナギ「…お前、さっきの手紙見ただろ。」



☆☆「あの…よく見えなくて…」



シン「一週間後だ。それまで猛特訓するんだな。」



☆☆「…え。」



い、今何て…?


い………い………



☆☆「一週間後だとーーーー?!」



シン「いちいち叫ぶな、ボケ!」



―ビシッ!!(チョップPart 3)



☆☆「あうっ…!;」



ソウシ「あぁ!シン!いい加減にしなさい!」



こうして私は毎日の仕事に加えて、ダンスの特訓を始めたのだった…





続く☆
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ