knight×Laurentia!
□Knight×Laurentia!
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「警告だよ、総統。僕が言いたいことはね。
大事なことを話したら、さっきみたいな…いや、もっと酷い目にあってもらうよ?
貴方じゃなく、貴方の新しい仲間に」
だって、あの方は貴方方が嫌いで嫌いで仕方ないんだもの。
とチアーノは少年らしいとは決して言えない残酷な笑顔を浮かべる。
品定めでもするようにルカ、シスト、俺の順に見て火竜に飛び立つように命じた。
「バイバイ、総統。
ドゥーチェがいつでも貴方の帰還を待ってるから」
手を振りながら、遥か彼方へ飛びさってゆく。
追討しようにも、今の情況でできるはずがなかった。
少年が盛大に舌打ちをし、慌ててクビツェクと共に座り込んでいるヒトラーに駆け寄った。
シストや俺もそれに続く。
「あのファザコン野郎、
次あったら冷凍にしてやりますよ総統!」
大声でそう言う少年。どうやらチアーノとは知り合いらしい。
ヒトラーはそんな彼に小さく笑みを浮かべた。
「ゲッベルス、落ち着いて…」
どうやら少年はゲッベルスという名前らしく、クビツェクが宥める。
それでも怒りが収まらないようで。
「それより、ヒトラー」
ルカがもう一度、ヒトラーに話し掛ける。
微かに蒼い瞳に怯えが走った。
ルカが話を続けようとしたとき、
「…ルカ、何の騒ぎだ?」
その声を遮り響いた声。
皆が一様に振り替えるとそこにはフィアとアルが居り、
ランプを持った彼らは会議室の惨状を見て顔をしかめていた。