knight×Laurentia!

□Knight×Laurentia!
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(またスターリン視点)





「クビツェク!」

前を歩くクビツェクに追い付いた。
彼は驚いたように振り返った。

驚いた表情をしていたが、直ぐに笑顔になると「どうしたの?」と聞いてくる。

まあ、確かにそうだろう。


「ヒトラーに用があったのを思い出したのだよ」
「じゃあ、一緒に行こうよ」

人懐っこい笑顔を浮かべてはいるが、ヒトラーよりは一応年上のようだ。
このような明るい性格の奴も夜鷲の騎士なのか。
ますますわからない。

「お前はどんな魔法が得意なんだ?」
「魔法?僕は魔法は使えないよ」

帰ってきたのはそんな返事だった。
ではルカのように剣術が得意なのだろうか。
そう聞いても、首を横に振られた。
じゃあなんで騎士なんてやってんだよ。


「僕の階級は『ツヴァイ』。
つまり二番目、なのだけれど…
僕は騎士や政にはまったく興味がないんだよね」
「じゃあ、何で夜鷲に?」

そう聞くとクビツェクは照れ臭そうに笑いながら、
人差し指を唇に当てて言った。
他人には言うな、ということなのだろうか。

「フューラーの親友は、二番目の地位に就いてなくちゃいかないんだって。
まあ魔力ではゲッベルスが、剣術ではゲーリングが実質の二番目だから僕は飾りさ」

この男、無駄にべらべら喋ってるが大丈夫なのだろうか。
取り敢えずクビツェクの言葉を信じるとしたら、夜鷲部隊のメンバーはゲッベルス、ゲーリングという二人が他にいるらしい。

「彼のこと、よろしく頼むよ」
「…は?」

困った笑顔で彼は言う。
同じ部隊なのだから、他の部隊の俺に頼むなよ。
まあ、魔力も剣術も使えないのなら他人に頼るしかないか。

「彼は自分を顧みないで突っ走るから…
僕が守ってあげたいけど…、」
「まあ、連携任務の以上一応は仲間だしな…。
あいつがそう思ってるかは解らないが」

そう付け足すと、クビツェクは怒ったような顔をした。
よくまあ表情の変わる男のことだ。


「ヒトラーは、仲間想いの騎士だよ。
親友の僕は知ってる」

ま、と苦笑に表情を変えて続ける。

「仲間を傷付けたくなくて、ずっと一人で悩んでしまうのだけれど」

なるほど、という気持ちになった。
結局、あの二人は似た者同士ってわけか。





 






 
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