knight×Laurentia!
□Knight×Laurentia!
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(初のヒトラー視点)
自分以外誰もいない、会議室。
腕章を服から外し、眺める。
黒に赤に白、我らの理念。
かつて心焦がれた人は、今どうしているだろうか。
この腕章を見るたび、彼を思い出す。
「…まだここにいたのか」
不意に後ろから声を掛けられた。
振りかえるとそこにはルカが立っていた。
腕章を再び腕に付け、椅子から立ち上がる。
「何か用か?」
「…お前、ファッショのドゥーチェとは知り合いだそうだな」
無意識に息が詰まったような感覚に陥る。
ぎゅっと腕章を握りしめた。
「…だったらなんだ?」
声が震えている、気がした。
「私がだれと知り合いでも、関係ないだろう」
「いやファッショのスパイ…って可能性があるからな」
確かに、ファッショのドゥーチェである彼とは知り合いだった。
だけどもスパイという訳ではない。
それに、彼とは縁を切ったに等しい。
「スパイじゃあないと言うのなら、
ファッショについて話して貰おうか」
ルカさんのキャラが違う気がしてならない件。