knight×Laurentia!

□Knight×Laurentia!
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目の前の少年は"後悔しない"と言った。
それは本当だろうか?

我々の存在理由、そして我々が背負っているものすべてを知ってなお、
総統やスターリンのことを『仲間』とでも呼ぶのだろうか。

すべてを受け入れることが出来る筈がない。
とくにヒトラー…――"大罪のフラグメント"の過去は。


「良いでしょう、話してあげますよ」


いつもどおり、笑みを浮かべる。
それは、彼らに総統を『拒絶』して欲しかったからかもしれない。


「僕達は、この世界の数百年後を生きていたのです。
今の僕達は謂わば『破片』。
犯した罪を三つに分けた、その内の一つが『僕』」
「罪、ですか?」


そう、罪。
例えばオリジナルのチアーノは、謀反。

オリジナルのドゥーチェは、侵攻。
オリジナルのスターリンは、粛清。
オリジナルのゲッベルスは、高揚。
オリジナルのクビツェクは、庇護。

そして、オリジナルのヒトラーは存在。


それぞれの罪を三つに分けて、
バラバラに撒き散らした。

その一つが、この世界に生を受けた。
ただそれだけだ。
そして、彼らと巡り会った。

フラグメントは"オリジナルの罪"を贖い続ける。
その贖罪が終わるときが来るかは解らない。
償いの、仕方すら解らない。

ただ、与えられた生を貫くだけだ。



「僕やドゥーチェのように記憶保持者も居ますが、
スターリンや総統のようにない者もいます」

オリジナルの罪を繰り返さないように、
フラグメントのスターリンには
レーニンの元を去らせたり、ドゥーチェと僕は東奔西走した。

そして"三大独裁者の破片"が一ヶ所に集まるようにこの連携任務を計画したのだ。



「―――僕が知っているのはここまでです。
詳しくはドゥーチェしか解りません。

または、"大罪のフラグメント"にしか」









 
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