knight×Laurentia!

□Knight×Laurentia!
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「終わったああ…」

脱力感のままに椅子に座る。
これから会議だなんて、いいアイディアが浮かぶとは思えない。
けれども眠たい目を擦り、
手元に配られた資料を眺める。

内容はいかにも簡単な護衛任務だが…
ファッショの一騎士のチアーノは、火竜を好きに扱えるみたいだし、
正面衝突になれば、一般の貴族たちにも危害があるだろう。
それだけは皆が避けたいことだ。

「ルカ、人員を増やすことは出来ないのか?」

ルカに尋ねる。
数が多ければなんとかなるかもしれない、と考えての発言だった。
だが、ルカの隣に座っているヒトラーが小さく首を横に振った。

「人員はファッショの指定だ。
雪狼から4人、草鹿から1人、そして私。
この6人で来い、と。
恐らくファッショ幹部が炎属性で構成されているからだろう」
「…いざとなったら皆殺しか」

ヒトラーの表情が曇った。
アルも心苦しそうな表情をしている。
たしか、彼も仲間の心情を感じることが出来るんだったか。

「皆、何か作戦はないか?」
「そうだな…こんな作戦はどうだ?」


ヒトラーが小さく手を挙げる。
何かを決意したような、そんな蒼い瞳。
低いテノールで作戦が語られる。








 
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