knight×Laurentia!

□Knight×Laurentia!
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(スターリン視点)




魔力をもろに食らった火竜は霧散し、勝てないと踏んだのか他の二体も飛びさってゆく。
ヒトラーは構えていた銃を下ろすと、
流石に体力の限界だったのか、その場に座り込んだ。

ルカがそんな彼に歩み寄る。


「お前の魔法…」

そう口を開いたルカに、小さな火の粉が飛んできた。
魔法剣で振り払い、飛んできたであろう場所を見る。
そこには先程のより更に大きい火竜に乗り、銃を構えている赤髪の少年がいた。
少年はすかさず剣を構えたルカに言った。

「悪いけど総統に触らないでくれます?」
「チアーノ…、さっきの火竜はお前が…」

ヒトラーにチアーノと呼ばれた少年は、ご名答と言いたげな笑顔を見せる。
火竜の頭を撫でながら笑顔で答える。

「そうだよ、総統。でも安心してね?
貴方の嫌いな死体はつくってないからさ。
でもね、貴方が悪いんだよ?
大事なことを言っちゃいそうになるから…
何なら、僕が貴方の大事なことを言ってあげようか?
あ、でも意味ないかなあ?
さっき火竜に貴方自身が使ったからね!」

ヒトラーがさっき火竜に使ったもの…
"黒い"魔術のことを指すのなら、
確かに隠したい大事なことだろうな。

黒の光を放つ魔術は「悪魔の魔力」なのだから。










 
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