ぽん小説

□友達の定義
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おはようと言えばおはようと。
ありがとうと言えばどういたしましてと。
どこかのCMじゃないけれど、そんな風に挨拶や感謝の言葉が言い合える仲が友達だと言うのなら、俺とあいつは間違いなく友達だ。
しかしそれが友達の定義だとすると、俺が好きだと伝えたらあいつは俺に好きだと返してくれるだろうか。

「おはようっ」
「んーおはよ」
とある晴れた平日。
関東平野名物の容赦ない暴風にさらされるこの田舎にしては、珍しく穏やかな陽気の朝。
「やー危なかったぁ」
今日も授業開始ギリギリに現れたあいつは、にこりと俺に笑いかけて、隣の席に座った。
可愛い。
単純にそう思う。
しかしあいつは俺が邪な目であいつを見ていると気付いているだろうか。
「ったく、今日もギリギリだなお前は」
「焦った焦った。もー起きたらびっくり!」
せめてあいつに気付かれないためにしかめっ面を作れば、あいつは俺に反比例するように笑った。

実は正直なところ、初対面であいつをみた時に可愛いだ綺麗だなんだのと俺は何一つ思わなかった。
何故ならあいつにはとにかく特徴が無い。
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