ぽん小説

□青い春を思う
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「不満も不足もねぇよ。公園が久しぶりなだけ」
「あーそうかも」
あぁ…本当だ。
最後に来たのは?
ブランコに乗ったのは?
滑り台を滑ったのは?
…何時だっけ?
公園で遊んだ頃なんて、とっくに思い出になるくらい昔だったんだ。
「なぁ」
「なによ?」
「夕焼けが切ないって分かったかも」
「なに急に…ってかもう暗いんですけど」
確かにコンビニから移動したせいでもう青闇が迫る時間になっていた。
「大丈夫。ほら夕焼けだったらって想像してみ?結構雰囲気あるよ」
「…うーん、まーな」
「だからいーんだよ」
「…まぁいいや。どうせオレとお前だし」
「そうだよ。妥協しとけって」
「………」
「黙り込むなよ」
「…なぁこれってさ」
なにを考えたのかこいつはにやっと笑った。
「友情?ってやつ?」
「友情ぉお?」
「そー。お前はオレのために一時間自転車漕いで、公園にも連れてきてくれて、しかもオレの考えに賛同してくれた」
これって立派な友情じゃね?とこいつは満足げに笑った。
「お前に振り回されてるだけじゃねーの?」
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