ぽん小説

□青い春を思う
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「…お前と友達やってるオレなんなんだろうって今、心底本気で思った」
「いやだってここコンビニじゃん。切ないとか言われても恥ずかしいわ!」
畑と田んぼに囲まれたコンビニの駐車場は、大型トラックが何台も駐車できるくらいでかい。
その片隅で500mlの紙パックを持って、夕焼けを見ながら青春出来るほど俺の精神は高度じゃない。
「お前なぁ。わざわざ一時間ここまで付き合ったんだから、ついでに青春にも付き合えよ」
「いやだよ!付き合わねぇよ」
「照れるなよぅ」
「照れるわ!」
「じゃあ青春と思春期が語れる場所に案内しろよ」
「おうよ。これぞ青春と思春期って場所をみせてやるよ」
…俺らの地元にそんな場所あったかな。

「ちょ…おま、ベタな!全力でベタな!」
「るせ!うっせバーカ!バーカ!」
「小学生か!」
腹を抱えて大笑いしているこいつを一発でいいから殴りたい。
だって思い付かなかったんだ…公園以外。
「公園ねぇ」
「青春と思春期には公園だろうが。むしろ他になにがある」
「…うちの県、海ねーし…でも公園ねぇ」
「なんだよ、不満か?」
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